昨年多重債務者対策本部によって策定された多重債務問題改善プログラム。
この中に盛り込まれた項目の中に、セーフティーネット貸付という制度がある。
これは、多重債務に陥らないために、あるいは債務整理資金として、または債務整理後にブラックリスト入りした人の再生資金として、自治体が定理で貸し付けるという制度だ。
この制度を利用できれば・・・と考えている人も多いだろう。
しかし、現段階でこの制度を導入しているのは、岩手県、東京都、福岡県の3県のみらしい。
多重債務対策として打ち出された制度なのに、なぜだろうか・・・・・。
よく考えてみれば、当たり前と言えばあたりまえのこと。
ただでさえ多額の借金がある、あるいは多額の借金をしていた人を対象として貸付を行うのだから、焦げ付く可能性は極めて高い。
私が自治体の長ならば、この財政難の時代、制度の導入をためらうのは当然のことだと考える。
私は昨年任意整理を行った。
もちろんブラックリスト入り。
子供の教育ローンさえ組むことは出来ない。
今となってはどうにもならない話だが、あのときにこの制度が利用できればと思う瞬間がある。
あることが原因で、私は借金せざるを得ない状況になった。
以前失敗していた経験から、もう二度と消費者金融には手を出さないと決めていたのに、所得が高くは無かったため、再び禁断の手段に手を出してしまった。
結果返済に追われるようになり、最終的に任意整理となった。
だから、あのとき低利でセーフティネット貸付が利用できていれば、多重債務で毎月多額の返済をする状況に陥らなかったはずだと・・・・・。
ただその反面、本当にそうだったろうかと思う自分もいる。
借金癖とは抜けないものだからだ。
一度借金すると、また借金癖が再発してしまうのではと。
そう考えると、セーフティネット貸付とは、本当に有効な多重債務対策なのだろうか?
確かに、それによって救われる人もいるかもしれない。
かもしれないどころか、救われる人は多いはずだ。
しかし、私が考えるように、借金癖の虫を疼かせるトリガーにはならないだろうか。
この判断は難しいところだ。
自治体の財政状況や焦げ付きの不安というのだけではなく、そういったこともこの制度が進まない一因になっているような気がする。
多重債務問題改善プログラムの策定から1年以上が経過した今でも、セーフティネット貸付制度を導入した自治体が3県だけだという現状からしても、この多重債務問題改善プログラム自体の効果検証と内容の再検討を行う必要があるのではないだろうか。
ちなみに、実施されているセーフティネット貸付にはいくつかの種類があるようだ。
3県以外にも始まっているところがあるかもしれないので、貸付を希望する人は、一度居住地の自治体に相談してみてほしい。
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