先日、多重債務者はまだ117万7000人もいるという話をした。
1政令都市の人口ほどの人数で、決して少なくはない数字だ。
しかし、多重債務者対策本部有識者会議でされた報告では、3割減といういい結果としての数字として捉えられていたようだ。
貸出残高も減少しているのも事実ではある。
表向き、多重債務問題改善プログラムの成果が出始めているということだ。
ところが、
今日のダイヤモンドオンラインの記事によると、この数字は全国信用情報センター連合会の情報をもとに割り出された数字であり、多重債務者減ったように見られるのは単なる数字のまやかしにすぎないとのこと。
どういうことか・・・・。
答えは、ヤミ金の横行だ。
”借りられない人”が増えてきたことで、ヤミ金市場が膨れ上がり、表には出ない多重債務者が増えているというのだ。
私も指摘してきたが、”借りられない人”が増えることは明白だったわけで、多重債務問題改善プログラムにも明記されているヤミ金対策が遅れていることを意味している。
ヤミ金といえば、ヤクザまがいのなりをした連中を想像し、恐ろしいほどの高金利で貸し付け、脅しに近い取立てをし、債務者を地獄へと追い込む、というようなイメージを抱く人も多いだろうが、最近は少し変わってきているという。
もちろんヤミの金融業者であることには変わりないが・・・。
さきのダイヤモンドオンラインによると、
最近のヤミ金は「年利30〜50%の“低利”で、返済相談にもちゃんと乗る」(同)というのだから、多重債務者にとってはありがたい存在。違法金利ではあるが、取り立てもかつてに比べれば厳しくないため、被害として表面化しにくい。とのことだ。
これに騙されてはいけない。
繰り返すが、ヤミ金はヤミ金だ。
最後はどうなるかはわからないということだけは付け加えておく。
いずれにしても、多重債務者はそれほど減ってはいないということだ。
まともな業者での新規貸付は減っており、債務整理もしやすい環境も整いつつある中で、多重債務者が減っていないということになると、改正貸金業法そのものの是非や多重債務問題改善プログラムの有効性、さらには多重債務者対策本部有識者会議の存在意義などが問われることになる。
最近次々と悪行が暴かれている政治家や官僚に言っておくが、法律や制度はそれそのものが目的ではなく、それによる結果が大事だ。
多重債務者問題も、多重債務で苦しむ人達がいなくなってこそ解決されたと言える。
そんなことは分かっていると反論されそうだが、ダイヤモンドオンラインの記事を見る限りでは、かえって悪い方向に動いていると批判されても仕方ないのではないだろうか。